Monstera Leaf

 

 

Aloha pumehana mai kākou!

 

本日の題材は「Monsetra / モンステラ」です。

 

南国に行かずしても街角の花屋さんで手軽に観ることが出来るようになった植物たち。

その筆頭にあげられる観葉植物の一つと言ったら「モンステラ」ではないでしょうか。

 

ひとくちにモンステラと言ってもじつはその種類は豊富で、今や60種類程に分類されています。

ご存じでしたか?

 

 

その中でハワイで最も多く見られるのは3〜種類程度に絞られますが、此処日本では普段から容易に目にするのは大体5種類ぐらい。

 

 

他は南洋植物を多く扱う大きな花屋さんや、ガーデニングショップや植物園。

またはネットで注文をして購入する、と言うのが一般的でしょうか。

 

 

「モンステラ・マニア」、または「モンステラ愛好会」なる言葉まで生まれてしまうほど、日本での

モンステラ人気は後をたたず衰える事がありません。

 

 

さて、今日はその中から、

ハワイで一番よく見かけて、「モンステラと言うと、このイメージ!」と誰もが思うモンステラとしての

代名詞株「Monstera Delisiosa」についてフォーカスしコラムをお届け致します。

 

 

添付している画像が「Monstera Delisiosa」です。

 

ハワイでは野生として森林に自生しているモンステラも、また、装花の切花としても、ガーデニングやグランドカバーとしても、またはハワイの祭典などのアレンジメントでステージ等の装飾に花を添えたりするのにも、その殆どはこちらの「Monstera Delisiosa」と言う品種です。

 

 

「Monstera Delisiosa」は品種の中で最も大きく、ハワイの森林環境では発育具合にもよりますが、1枚の葉が1メートルにも成長致します。

 

 

葉は最初、剣のような形でスッと出て来たかと思うと、そのあとスパイラルのコイル状になります。

くるくると巻かれた状態で見えている表面は葉の裏側。

巻かれた内側が葉の表となる為、開いていかないとその様子を伺い知ることはまだ出来ません。

 

やがて、葉が開きカールを残したまま手のひらを見せるように表側の葉の全容が表れて来ます。

 

新緑のような光を纏った優しいライトグリーンから、少しずつ濃い緑へと色も変化します。

ハート型のような形の葉にはなりつつも、最初は葉には切れ込みもなければ、穴も空いていません。

 

 

モンステラの葉の切れ込みや、穴。

そもそも何故、そうなるのか?と言うところに紐解いてきましょう。

 

 

アンオフィシャルですが、モンステラのまたの名を「Window Leaf /風の葉」と言います。

 

嵐による暴風など、強風や豪雨に対して一見強そうに見えるモンステラですが、葉が大きいとリスクが

伴います。

 

強風に煽られて葉が破れたり、茎から折れてしまったり。

雨が葉に溜まると折れたりするだけでなく水分が多く溜まって、そのままになるとそこから病気になったりするからです。

 

 

そこで成長すると共に葉には切れ込みができ穴も空いて、風をよく通し雨粒が溜まらない為の植物の知恵と進化でこのように切れ込みや穴が空くようになりました。

 

そうすると、

雨や風が多く困難な場所でも環境状況に適応した為、小さなサイズで留まる必要もなくなったので、このように巨大品種となりました。

 

蔓状に新しい根が出ると地下茎へと根を張る為、葉や茎がどれだけ大きくなっても根本から支えきれず根本から折れることもないと言う知恵も付けました。

土の下では、さつま芋のように横へ横へと新しい根を張ります。

 

 

いつも思うことですが植物や動物の生きる為の知恵と進化は本当に凄いですね。

 

 

さて、名前の「Monstera Delisiosa」です。

「Monstera Delisiosa」の「Monstera」の名前の由来は「Monster/ モンスター(妖怪)」から来ていますよ。

 

その大きな大きな葉の後ろに怖い妖怪や怪物が姿を顰めると言う「Hide and seek / 隠れんぼ」のイメージ背景があったり、他にも穴が左右対称に空いた様子は目だけが見える「怪物のお面の」ようだ。

 

これらのイメージするところからモンスターが転訛して「Monstera 」と言う名前がつきました。

 

 

では、「 Delisiosa」のデリシォーサの名前の由来は?と言うと.....

Delicious / デリシャス(とても美味しい)」から来ています。

 

何が美味しいのかと言うと果実の果肉がとても美味しいことからこの名前がつきました。

 

 

「Monstera Delisiosa」の和名の正式名称は「鳳莱蕉(ほうらいしょう)」です。

 

鳳莱蕉の【鳳】は、「鳳梨(ほうり)」から来ていてパイナップルのこと。

漢字でパイナップルを書くと「鳳梨(ほうり)」と書きます。

 

鳳莱蕉の【焦】は、「甘焦(かんしょう)」の「焦」から来ていてバナナのこと。

バナナは漢字では「甘焦」と書く芭蕉科植物に分類される果物です。

 

鳳莱蕉の【鳳】でパイナップル、

甘焦の【焦】でバナナ。

デリシォーサの名前の由来のデリシャス(とても美味しい)。

 

果実は由来通りにとても美味しくて、そのお味はと言うとバナナとパイナップルを本当に合わせたような味がしますよ。

 

もう少し補足すると、バナナとパイナップルの味に、更に遠くにレモンやパッションフルーツを少し足したような味がして、とにかく美味しい。

 

モンスター、とても美味しい、パイナップル、バナナ。

 

「Monstera Delisiosa」和名が『鳳莱蕉』

このキーワード。名前の由来通りの植物です。

 

 

とは言え、結実は珍しくなかなか現実的に実を食すチャンスはかなり少ないのが現実。

私も食べた事があるのは6〜7回ほど。

 

大きな葉からは想像できないぐらい小さな小さな果実をつけます。

 

果実になる前の花は肉穂花序と言ってミクロレベルの小さな花の集合体で、その一つ一つがのちに果実になります。

 

果実になるまでは1年半近くもかかり、収穫が早ければえぐみがあり、

自然に剥がれ落ちた時のみが食べ頃。

 

しかも痛みやすい繊細な果実なので流通は難しさに追い討ちをかけています。

 

 

お家でこちらのモンステラを育てていらっしゃる方は是非、果実の収穫を気長に待って食してみては如何でしょうか。

 

 

 

本日は「Monstera Delisiosa」をお届け致しました。

如何でしたでしょうか?

 

それではまた、See